読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

まっ★つんの避暇地

本とか映画とかマンガとかの感想を書いたり紹介したりするブログです

【漫画】 唯一無二のブラック空気系不良漫画 『ゴリラーマン』ハロルド作石著

漫画の紹介
 
最近は空気系と呼ばれる、いわゆる壮大なストーリーはなく、ほのぼのした雰囲気やキャラクターの掛け合いを中心としたジャンルが流行って久しいです。
 
今回はそんな空気系に大別できそうでありながらできない、なんとも言えずブラックな要素を持った不良漫画をご紹介します。

 

ゴリラーマン 新世紀リマスター(1) (ヤンマガKCスペシャル)

ゴリラーマン 新世紀リマスター(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 

あらすじ

ワケあって白武高校(通称シラコー)に転校してきたゴルゴ池戸こと池戸定治。早速シラコーの不良グループの藤本らに目をつけられるが、その顔と無口な雰囲気が受けゴリラーマンのあだ名でともに行動するようになる。
 
実はゴリラーマンは他に類を見ないほどケンカが強いが無口さと性格ゆえそんなそぶりを見せることなく、藤本らと何気ない日常を過ごしてゆく。
 
白武高の生徒たちはゴリラーマンの本当の恐ろしさをまだ知らない……。
 

妙にリアルな日常と人間臭さ

 
物語は大きく2つに分けられ、前半が日常パート、後半が強大な敵に立ち向かうケンカパートと言ったところ。
 
本作の魅力は主に前半の日常描写に存分に表れています。
 
冒頭でブラックな要素と述べましたが、ここでゴリラーマンの魅力を端的に表したWikipediaの一文を引用します。
 
表面上はギャグ作品としての要素が強い一方、内面は暗く渇いているのが特徴。
Wikipediaより引用)
 
本来はこのブログの目的から言ってかようなことはできればしたくないのですが、この一文は本当に凄い。
 
なにがこのような雰囲気を醸し出すかというと、おそらくリアリティだと思います。
 
有名な不良漫画、喧嘩漫画、数多くありますが果たしてそれらにおけるキャラクターは現実の高校生を描いていると言えるのでしょうか。
 
あるいは最近流行りの空気系漫画に見られるようなキャラクター同士の掛け合いや絡みは実際に高校で見られるものでしょうか。
 
おそらく現実とは解離していると思います。
 
それを批判するわけではありません。それこそが創作物の面白さですし、実際私は例えば西尾維新氏が書く会話等は大好きです。
 
しかし本作はそのリアリティを見事に描いています。実際にいるかどうかと問われれば微妙なところですが、狙いすぎず妙~に癖のあるキャラクター達
 
理由もなく仲間内で腕相撲が流行って直ぐ廃れたり、突然誰かが絵本を書いてきたりとなんとなくありそうな男子高校生の姿。
 
それがコミカルな絵でなく劇画調でかかれているだけになお説得力がある気がします。
 
 
そして暗く渇いたイメージを表すシーンが、ゴリラーマンがある敵を殴ったあとに後悔する以下のような場面。劇画調の絵の寄与も大きいですが、ギャグ漫画でも不良漫画でもあまり見られないこの哀愁深さは本作の特徴をよく表しています。

f:id:mattunn_geousgor:20160624001025j:plain

 
あとは地味ですがこんなシーンとか。んー、単純に青春漫画って感じですかね。
 

f:id:mattunn_geousgor:20160624001045j:plain

 

言うてもギャグ漫画ですし

 
とは言いつつも表面上はギャグ漫画ですので、バカやってるのが主軸です。個人的に好きなエピソードはじゃんけんで弁当争奪戦中にゴリラーマンの頭にスズメバチがとまる話。それで取った行動がこれ。

f:id:mattunn_geousgor:20160624001111j:plain

 
いややっぱり絵ですね。ギャグ漫画っぽくない絵ゆえにシュールな面白さが映えると言いますか、実際にありそうな光景に見えると言いますか…。
 
あ、もうひとつ付け加えるべきは下ネタ多いです。それもひねったようなものではなくストレートにゲスいタイプの。苦手な人はご注意を。それ関連で面白かったのは教室にコ〇ドームが落ちてる話。実際落としたのは藤本やゴリラーマンでは無いんですが、キャラ的に絶対疑われるから必死で隠すって話なんですけど…。

f:id:mattunn_geousgor:20160624001224j:plain

 

f:id:mattunn_geousgor:20160624001556j:plain

なにが面白いってこれ初めて読んだの私が小学生のときなんですよ。もちろん当時はなにがなにかわからず…。高校生くらいになって読み返して爆笑した思い出がありますね…。
 
他にも下ネタエピソードは面白いの多いんですが、まあさすがに割愛します…。
 

思ったよりキャラクターもの感がない

意外なのがこれ。あんまりこうキャラキャラしてないと言いますか、あんまりキャラクターに尖った個性がないんです。ありがちなところで言えば変な口癖とか語尾とか髪の色とかそういうのがない。しかしキャラクターに魅力がないわけではない。

 

キャラクターに強烈な個性を与えずとも話に読ませる力があるため自然とキャラへの理解が深まっていく…。その状態でイチから読み直すとまた違った楽しみが味わえる。漫画を読んでいて好きな瞬間のひとつですがこういうジャンルの漫画はその面白さが存分に詰まっているのが良いですね。

 

良い意味で地味

ここまで書き進めてきてあれですけど、派手さは無いです。本当に地味。けどじわじわくると言いますか、渋い面白さをためこんでいる作品だと思います。
 
紹介記事ゆえにいろいろ強調して書きましたが、実際に読んでみるとそれらを強く感じることはないと思います。ただただ淡々と進んでいく。しかし中々どうして飽きが来ず、ついつい読み進めてしまう。その様子は他の空気系とはなんとなく違い、正に”渇いている”と形容したくなる寂しさのような感情
 
面白いと感じることが、大人になった証明のように感じられる気がする、そんな一作。
 
サーモス フレッシュランチボックス 1100ml ブラック DSD-1101WBK

サーモス フレッシュランチボックス 1100ml ブラック DSD-1101WBK

 

 

 
広告を非表示にする